不老不死への科学


全自動化社会から真の永遠へ。


脳の情報処理機構が解明されたら、ロボットの人工知能に人間の思考情報を送り、自分の身体のように操れるということを以前書いた。
これはメインコンピューターが信号を送ることで、ロボットを動かし統率するということも可能である。


メインコンピューターが全ロボットの動きを把握し、命令を出すことで存在する全てのロボットを管理することができる。


存在するロボットは視覚情報をメインコンピューターに常に送信し、コンピューターは世界中の公共スペースを常に監視している。視覚情報専用のロボットも動き回り、常に空間を把握している。


それにより、メインコンピューターは自動車一台一台の動きとロボット、人間の居場所を常に把握していて、その情報から交通事故を未然に予測し、近くのロボットに命令を出し、個人を救い出すか、犠牲になることによって人身事故を防ぐ。


飛行機が墜落する場合にも、墜落場所を予測して、その場所に衝撃を吸収する素材を敷いていくなどして、事故を最小限に抑える。
この作業は使用可能なロボットを総動員して行えば早く対処できる。
時間がなければ、ロボットが束になってクッションの役割を果たすかもしれない。


殺人などが起こりそうな場合も、人間が刃物を一定以上の速度で一定以下の距離まで人間に近づけたり、銃などを人間に向け、引き金を引こうとした時点でロボットが銃でその武器を的確に打ち落とす。


地震などで人間が建物の下敷きになろうとしているときはロボットが人間をかばい犠牲になる。


こうして事故死の確率はコンピューターの統制社会においてはかなりのレベルまで下がっていく。


また宇宙ステーションの建設や宇宙開発など巨大な建造物を作る際も、ロボットをコンピューターで管理し、最高の効率で作業を進めることができる。


これはロボットだけではなく人間どうしでも応用できる。
人間どうしで脳の思考情報をリアルタイムで転送するのだ。
それにより自分の考えていることが相手に一発で伝わる。
これは現在のチャットが進化したものと言える。


仕事において複雑な手順を伝えたいときも、リアルタイムの自我転送により簡単に伝えることができる。
集団作業の際にも、上司など上の人が自我転送で命令などを伝えることで作業が効率的になる。
単に遠くの相手と会話をしたい時などにも、テレパシー感覚で会話することができる。


さて、人工知能はどんどん進化していき、人工知能が自ら何らかの発想をすることができるようになる。
コンピューターが何かを無から生み出すことができるようになるのだ。


この技術が進歩すると、ロボットは自分から高度な発想力を持つことができるプログラムを開発していき、勝手に進化していく。


人間の能動進化速度は、人間自体がどんどん頭がよくなっていくため、指数関数的に上昇していくが、ロボットはそれ以上の速度で進化していくかもしれない。


こうなると人工知能が運動媒体を持つ場合、人類を滅ぼしかねないので、自立発想型の人工知能は運動媒体を持たせず、他の運動媒体との通信手段も一切絶つようにする。こうしてロボットが進化方法を発想したとしても、実際の作業は人間が行い、ロボットが暴走しないようにする。


自立発想型ロボットは世界の行政機関の中枢となり、この人工知能が世界の進む方向を決めていく。
それにより人智を超えたアイデアが次々に生まれ、完璧な社会が形成されていく。


また研究用の人工知能が開発され、その高度な発想力で技術の進歩が爆発的に速くなる。
一時間前の科学知識がもう古いものである、という状態になるのである。
最も人間自体の脳も能動進化により、高性能になっているのでその変化の速さに余裕でついていける。


ところで、人類は宇宙の崩壊をどう食い止めるのか。


だが、宇宙の崩壊を食い止めることが物理的に可能なのかどうかは今は分からない。もしくは宇宙が崩壊しても何とか自我を存続させ続ける画期的な方法があるのかどうか分からない。
宇宙自体も何らかの物理的現象により生じたものだ。ならば宇宙を新しく作りだすことはできるだろうか。


また宇宙全体のエントロピーはどんどん大きくなり続ける(宇宙の物質は均一に分散していく)。そうなったら再び生物が生まれることはありえないが、この宇宙が何もないところから、エネルギーの揺らぎにより出来たものだとすれば、その巨大なエネルギーの揺らぎを仕事に変換して再びエントロピーの低い(物質が均一でない)状態に持っていけるかもしれない。


それは能動進化により高度な知能を手に入れた人間と自立発想型人工知能が何らかの解決方法を導き出すかもしれない。
そしてその解決に巨大な労働力を必要としても、メインコンピューターによる全ロボットの制御や人間全体の自我転送による意思統率によって、必要な労働力を供給できるかもしれない。


人類が宇宙の崩壊に対する解決索を見つけ出したとき、人類は真の永遠を手にする。

そして人類は進化速度を高めながら永遠に進化し続けていく。

そして世界は完璧に理想の形態に近づいていく。

人類は宇宙の物理現象を完全に知り尽くし、宇宙の地理を隅から隅まで把握していく。エンターテイメントの質ははるかに高く、暇な瞬間なんてものは存在しない。


今までの歴史の中で人類は自らの願望を科学により実現してきた。
この世界は人類が願望し続けてきたものの一部が、実現された社会であると言える。

だが技術的な願望だけではなく、人類は自分自身に対する願望も持ち続けてきた。


人類が神という存在を創り出し長い歴史の中で崇拝し続けてきたのは、それが人類の願望してきた自分自身の姿だからだ。

はじめに

1.デジタル世界はどんどんリアルに

2.個性の開発

3.無限時間における確率淘汰

4.受動進化から能動進化へ

5.苦労したほうが得か、楽な生き方が得かについての不老不死的観点から見た見解

6.社会を変えていくということ

7.幸福についての考察

8.不老不死研究が世界に及ぼす精神変化

9.死がエンターテイメントとして成り立つ時代

10.自我転送で単一自我から複数自我へ

11.自我転送による自我無限ネットワークの形成

12.全自動化社会から真の永遠へ

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